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「Timepiece's Lief ~Don't be Politeness~」解説

 明けましておめでとうございます。PΘL*AL1CEです。ブログでは新年最初の記事ですね。さて、この記事と同時公開になりました新曲「Timepiece's Lief ~Don't be Politeness~」の解説をしていきたいと思います。
 
 
 まず曲の題名と世界観から。題名は「Timepiece's Liefタイムピースィズ・ライフ」、と読みます。タイトルの中の「Lief」は私が勝手に作った造語です。「Lie」と「Life人生」を組み合わせて「偽りの人生」としました。なので曲名は訳すと「時計の偽りの人生」となります。副題は「~Don't be Politeness~ドント・ビー・ポライトネス」で、「ポライトネスになるな」と言う意味です。ポライトネスの意味はこちらを参照して下さい。
 時計とはいつでも動いています。壁時計然り、腕時計然り、スマホ然り、柱時計然り。そしてそれはいつまでも動き続けます。例え電池が切れたとしても、すぐに入れ替えられて強制労働が始まります。例え壊れたとしても、修理に出されて強制労働が始まります。或いは直らなかったら、都合良く捨てられてしまいます。ここではこの曲の視点の持ち手である人をそんな時計に例えました。つまりは「Lief」、本心なんて言えない偽りの人生を送った、と言う事です。この曲は、その人が自分を取り巻く柵を壊し、映画宜しく叛撃を始めるシーンを描いた、そして同時にその空想の人物を応援する為の曲です。
 
 
 
 次にアレンジのお話です。この曲、相当本腰を入れて作った曲ですので、色々と普段と違う事を大量にやらかしています。あと、この節は楽譜を見た方が分かりやすいので、こちらからダウンロードして下さい。
 
 まず一番初期のヴァージョンだと編成が
「Violin×3、Electric Guitar×3、Synthesizer×1、Electric Bass×1、Drums×2」
だったのが、色々太らせた結果
「Violin×3、Electric Guitar×4、Pianoforte×1、Synthesizer×4、、Strings×3、Chorus×1、Electric Bass×2、Drums×2」
ここまで増えました。
 
アクセサリートーンも普段よりも増し増しです。分かりやすいのだけでも、
・イントロ裏とサビ裏の高速ハモりタッピング
・Bメロ、145小節からシンセがせわしっこくなる
・Cメロ、シンセがテ→ケ↑テ→ケ↓
・Cメロ、メロディーのやまびこ
・サビ直前、ストリングス
こんな感じです。いつもやらないようなコトだらけですね。
 
 そして、私の大好物、転調でも盛大にやらかしております。
 まずイントロからAメロ。イントロはAm(#b0)です。そこからAメロで完全五度上のEm(#1)に行きます。非常に面倒な転調です。一々律儀にコードを踏んでる暇はありません。そこで使ったのがスラップベースソロです。最後の方で「ソーファー」って鳴らした後でEmに行きます。ベースやドラムのソロを使って転調するのって割と簡単です。
 次にAメロからBメロ。Bメロで長三度上のG#m(#5)に行きます。今度はコードを踏んでの転調です。Aメロのコード(後半部分)は、
| Em | Em | Em | Em |
|  C  |  C  |  B  |  B  |
です。EmはBを使えるので、これを使ってこの和音を含むG#mに転調出来ます。
 
 その次にBメロからCメロ。Cメロで半音上のC(#b0)に行きます。つまり最初のキーに戻ります。これは特に何もしていません。ヌルっと転調します。
 
 そして、恐らくこの曲一番の盛り上がりですね。Cメロからサビへの転調です。これまた半音上げ転調をしてBbm(b5)するのですが、まあこのやり方が強引かつ美しいんですよ。取り敢えず、まずCメロのコードを見ましょう。
| C/E | F | G | Am |
| C/E | F | Dm Em | F | G Fm/Ab
 1ターン目は普通ですね。問題は2ターン目です。いつもの私ならFm/AbじゃなくてE7を鳴らしてそのままAmで進みます。ただ、今回はFm/Abに飛んで、そこから転調しました。転調したかったんですよ。一番盛り上がる所ですからね。でもB→Cメロみたいに、何の前触れも無くヌルっと転調するのではインパクトが半減しますし、かと言っていきなりFやFmを鳴らすのは突拍子が無さ過ぎます。
 そこで使ったのが、先程アクセサリートーンの所で軽く触れた「ストリングス」です。厳密的に言うとシンセ2・4とコーラスも入っているのですがね。いきなりFm/Abに飛んで、かつインパクトがあるのにはどうすればいいか、と思案した結果、「直前にストリングスとその他数勢に16分音符を入れて駆け上がらせる」という結果に至りました。割と自分でも上手い事やったな、って思ってますww
 
 そして二番からですが……実はサビのキーのまま間奏に行って、そのまま転調しているんです。どういう事かと言いますと、1番の転調をまずまとめると
Am(#b0)→Em(#1)→G#m(#5)→C(#b0)→Bbm(b5)
です。2番はですね、
Bbm(b5)→Fm(b4)→Am(#b0)→Db(b5)→Bm(#2)
ってなってる訳です。つまり、間奏の後、ベースソロ転調で「Em」に戻らずに「Fm」に行ったのです。1番も2番も同じ様なアレンジじゃ詰まらないので、そのまま転調させました。
 
 
 そしてソロ後からラスサビ1。半音下げ転調でD(#2)からBbm(b5)に転調します。ここで使ったのがドラムソロです。普段私ドラムソロなんてやらないんですけど(Pfeifer Zeliskaが多分初めてかな?)、ここでもう満を持してやりました。そしてしれっと転調しました。
 
 そして最後の転調です。ラスサビ1から2への転調。全音上げ転調でBbmからCmに転調します。これはまたまたストリングスでじゃーんと行くのですが、今度は半音上ではなく全音上です。Bmに行っても佳かったのですが、もう既にBm使ってますし、それならCmに行こうかなーと思いCmです。
 
 最後に細かい所のアレンジ点をいくつか。
 まずイントロのベースとドラムなのですが、これでまあ面白い事をしまして。それぞれの音を左右両チャンネルに配置して、左右から交互に音が聞こえてくるようにしました。今までこういう遊び方ってしたことが無かったので新鮮でした。あとシンセとピアノでも少し遊んでまして、シンセの後から2拍遅れでピアノを入れてやまびこをやっているのです。これなんとなく好きですw
 次に先程触れたベース&ドラムソロ。普段は滅多にやらないこれらですが、これを繋ぎとして入れます。イントロや間奏とAメロの間では転調の為にスラップベースソロ、Dメロとソロパートに間を持たせる為にスラップベースソロ、そして最後のソロ回しであると同時に転調の役割を果たすドラムソロ。ドラムソロは2小節のモノならPfeifer Zeliskaでやりましたが、4小節のモノは初めての筈ですね。
 その次にラスサビ。一拍置いてからのジャーン。多分GAZE以来ですね、これやったの。このアレンジは好きなのですが、余り多用し過ぎると聞き手も作り手も飽きるんですよ。なので、たまにやるのが無難かなぁ、と思います。
 そしてラスサビの最後の方。ストリングスでクレッシェンドで「ふわぁぁぁああああ」って感じの奴やりました。 最後にコーダですね。こういう全員ユニゾンを弾いて終わるってやり方、今までの私の曲では多分やらなかったと思うのでこちらも中々新鮮でした。
 
 
 
 最後に動画の方をば……よく画像を引っ張ってくるときはPixabayさんにお世話になるのですが、今回は動画の方を拝借してきました。素直に時計をフューチャーしました。そして最期の転調の部分でははまさんプレゼント企画で頂いたFilmoraを使用して万華鏡みたいな編集を施しました。
 
 
 
と、まあこんな感じです。如何だったでしょうか。やはりサビのストリングスが気持ち良いです。それではまた次回!